消防士 Fire Fighter

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Firefighter

こんな仕事内容

消防士は消火活動や救急活動を通して、人々の命や安全を守る仕事です。

消防士というと消火活動のイメージが強いかもしれませんが、火を消すことだけが消防士の仕事ではありません。

急病人やけが人が発生した際、要請を受けて現場に急行し、応急処置を行って病院へと搬送する救急活動。

火災現場で逃げ遅れた人や、交通事故により車から自力で出られなくなった人、地震や土砂災害などで建物の下敷きになった人などを助け出す救助活動。

建物や消火設備を検査し、正しい防火対策がなされているかどうかを見回りしたり、地域の防災計画の立案や火災予防の意識を高めるためのイベントを行ったりする、防火や防災対策に関する活動。

このように消防士は、様々な活動を行っているのです。

また救助や消火活動のない時には、各車両の清掃や、装備の点検を行います。現場へ駆け付けた際に車両や装備に不備があったり、資材や機材に不足があったりすれば、活動の妨げとなります。その為いつでも万全の状態で出動できるよう、点検もぬかりなく行っているのです。

加えて消防車や救急車をいつでも綺麗な状態に保っておくため、洗車も消防士が自ら行います。活動に使う各車両は税金で購入した物なので、なるべく長く使えるよう、きちんと点検や洗車を行うことも、消防士の大切な仕事であるといえます。

さらに消防士は、出動の待機中に各部隊に分かれて、訓練も行っています。

救急隊員は救急車の中で人命救助のための処置などを、実際に出動した現場を想定しながら行います。

救助隊員は署内にある訓練施設を使用し、はしご登りやロープ渡り、4人一組で行う障害突破など、各種訓練を行っているのです。

いざという時、迅速かつ的確な行動がとれるよう、消防士にとって訓練は、実践に勝るとも劣らない、大切な仕事といえるでしょう。

気になる年収は?

地方公務員給与実態調査結果の概要データからの集計結果によると、2019年の消防士の平均年収は「638万1846円」となっています。ボーナス・賞与の平均は「150万6150円」です。

消防士も多くの一般企業と同様に、高卒と大卒とでは初任給に5万円程度の開きがあります。消防士の年収は高卒と大卒とで差が出てきますが、それは消防士だけに限ったことではなく、公務員全体にいえることです。

消防士の仕事は危険を伴うことや、深夜でも出動要請があることから、その仕事内容は一般的なデスクワークの公務員と比べると、体力的にはハードです。このような背景もあり、「急病人などを救急搬送した際の救急手当」「消防活動に従事した際の出動手当」「午後10時から午前5時までに勤務した際の深夜特殊勤務手当」など、消防士ならではの様々な勤務手当が設けられています。

手当の金額は1回数百円程度のことが多いですが、手当の種類や金額は、各自治体により、多少異なるようです。

年収のイメージ

AIやロボットに代わる確率

テクノロジーによる影響

近年やチャットボットや自動音声会話技術の発展により、AIが自動的に宿泊先を手配したり、簡単な電話の対応ができるようになりました。将来的には、これらの技術の発展により、大きな影響を受けると思われます。

「働き方」と将来性

仕事の性質上、いつでも現場に出動できることが求められるため、いくつかの班を編成し、基本的には交代制で、24時間勤務の体制となっています。

交代制勤務は午前8時前後に出勤し、前の担当者から業務の引き継ぎを受け、車両・機材の点検を行います。出動要請がなければ、事務処理を行ったり訓練を行ったりして、1日を過ごします。当番制で夕食を準備し夜も勤務を続け、22時頃になると交代でシャワーを浴び、仮眠を取ります。

なお総務業務・予防業務・警防業務などの事務職を担当している職員は、一般的な会社員と同じように、週休2日制で毎日同じ時間に勤務する、「毎日勤務」といわれる勤務形態で働いています。

火災による出動要請は少ないものの、高齢化社会の加速により、急病人や怪我人を病院へ搬送する救急活動は、今後ますます多忙になると予想されます。

近年では公務員削減の流れもありますが、消防士の仕事は国民が安心して暮らしていく上で欠かせないものなので、消防士の人数が極端に削減される可能性は、低いといえるでしょう。

苦しい経営を強いられる民間企業が少なくない現代において、消防士は安定性と将来性のある職業の一つだと、いえるのではないでしょうか。

また消防庁は住民サービス向上などの目的で、女性消防士を増やしていく方針を打ち出しているため、今後は女性が活躍できる職場としての将来性も、期待できそうです。

資格とキャリアステップ

消防士になるには資格や免許は必要ありませんが、公務員試験に合格しなければなりません。

全国的に消防士の採用試験は倍率が高く、消防士になることは簡単ではないようです。しかしながら救急救命士や危険物取扱者などの、業務に必要な免許や資格を事前に取得しておけば、選考の際に有利に働く場合もあるようです。

採用試験に合格すると配属先が決まる前に消防学校に入り、消防に関する厳しい訓練を受けて、配属先が決定します。

消防士として採用後は業務の必要性に応じて、大型免許・小型船舶免許・小型移動式クレーン運転士・予防技術検定など、様々な資格を取得します。

また近年では災害医療・救急救命で制度が変わったことにより、消防士もより高度な技術を必要とされています。医師の指示のもと、特定の医療行為を行う事ができる救急救命士になることで、より質の高い救命処置を行う事ができるのです。

救急救命士のほかにもJPTECと呼ばれる、日本救急医学会公認の、病院前外傷教育プログラム。

大災害時の医療にかかわる警察・消防・救急・医療機関・ボランティア・行政などの各部門の役割と責任、組織体系や連携の仕方、対処法や装備など、これらの講義や訓練をまとめて行う、MIMMSといわれる教育システム。

自動車事故特有の問題を理解し解決するための教育コースである、ITLSアクセスコース。

こういった教育システムを受けることにより、消防士としての質を高め、キャリアアップしていくことが可能です。

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