自衛官 Self Defense Official

Self Defense Official
Military

こんな仕事内容

自衛隊員のうち、階級を有して自衛隊の制服を着用しているのが自衛官です。自衛官を含めて自衛隊病院の医師、防衛大学生や防衛省の事務官など、自衛隊に所属する全ての公務員が、自衛隊員として位置付けられます。自衛官・自衛隊員は、大きく分けると『陸上自衛隊』『海上自衛隊』『航空自衛隊』の、3つの部隊にわかれています。

陸上自衛隊には歩兵部隊や戦車隊などの戦闘部隊に加え、道路や橋を建設する部隊もあります。地震や台風などの被災地へ赴き救助や支援を行ったり、国際平和協力活動により、他国の道路の補修や不発弾の処理を行ったりすることも、陸上自衛隊の仕事です。

海上自衛隊は外国船が日本の領海に無断で侵入するのを防ぎ、日本の領海を守っています。航行中の貨物船などを海賊から護衛したり、海上保安庁では対応できない、領海侵犯船に対して出動したりもします。また災害時の物資の補給や艦船を利用した電源供給、国際平和協力活動での燃料や人員の輸送なども行います。その他にも救難飛行艇による救助、南極地域観測協力、機雷の除去と、海上自衛隊の任務は多岐にわたり行われています。

航空自衛隊の仕事は侵入してくる航空機や、海を渡って上陸しようとする外敵を、空において防衛することで、外国の航空機に加えて巡航ミサイルの監視もしています。その他にも国内で災害が起きた時に出動する緊急救助活動や、海外で災害や紛争が起きた時に出動する、国際平和協力活動なども行っています。また航空機の整備や一部の民間空港の航空管制、要人の輸送なども、航空自衛隊の重要な任務です。

気になる年収は?

自衛官は特別職の国家公務員であり、教育期間中から給与が支払われ、営舎内の住居者には食事や被服も支給されます。 任務の特殊性を考慮し、一般の国家公務員とは別の『自衛官俸給表』によって給与が定められており、階級や職種や勤続年数などにより、給与の額は変化します。

階級・職種・勤続年数などによって給与に差が出るため一概には言えませんが、高卒の平均年収は320万円ほどで、大卒の平均年収は420万円ほどとされています。 自衛隊全体の平均年収としては、640万円ほどだそうです。

年収のイメージ

AIやロボットに代わる確率

テクノロジーによる影響

近年やチャットボットや自動音声会話技術の発展により、AIが自動的に宿泊先を手配したり、簡単な電話の対応ができるようになりました。将来的には、これらの技術の発展により、大きな影響を受けると思われます。

「働き方」と将来性

多くの自衛隊員は、1日の大半を『訓練』に費やします。例えば航空自衛隊員は航空機の飛行や整備訓練を、陸上自衛隊員は射撃訓練やヘリコプターからの降下訓練を、海上自衛隊員は給油訓練や泳ぎの訓練などを行います。ときには実戦に近いかたちで何日も野外で過ごすこともあります。また危険をともなう仕事に関わることがあったり、有事の際には家族の元を離れなければならないことがあったりしますので、かなりの体力や忍耐が要求されるといってよいでしょう。

近年では大規模な自然災害が増え、自衛隊が果たす役割は大きくなっているほか、国連の平和維持活動や国際緊急援助活動など、国際的な活躍の場も広がりつつあります。

自衛隊は福利厚生が充実しており、公務員という立場から『安定』のイメージを持たれがちですが、決して良い面ばかりではありません。日頃のハードな訓練、昇級試験に合格しなければ退職を余儀なくされることがあるなど、厳しい面も多々あるのです。加えて自衛官は基本的に50代半ばくらいで退職となるので、一般的な会社員よりも若くして第一線を離れることとなります。そのため定年後の将来設計をどうするか、早めに考えておく必要があるでしょう。

資格とキャリアステップ

自衛官になるのに特別な資格は必要ありませんが、年齢が18歳以上27歳未満でないと入隊することはできません。また入隊にあたっては、身体検査と基礎的な学力を見るための筆記試験があります。 入隊後は入隊経路や選択した種目により異なりますが、様々な教育を数カ月~2年間受けた後、各部隊にて勤務します。自衛官の業務は多岐にわたり、職種は希望や適性などにより、決定されるようです。

自衛官の仕事には各種スキルや資格を必要とするものも多いですが、必要な知識や技能のほとんどは、自衛隊内の教育機関で習得できます。自衛隊以外の仕事でも通用する、運転・操縦・通信・危険物取扱・医療・ITなど、様々な資格が取得できるのは、大きなメリットといえるでしょう。

自衛隊で取得できる資格の一部を挙げておきますと、大型免許・クレーン運転免許・陸上無線資格者・調理師・准看護師・パイロット免許・潜水士などが挙げられます。

自衛官の階級については『士』『曹』『准尉』『幹部』となっており、選抜試験に合格することで昇格が可能です。

自衛官に関連する職業

警察官 消防士