転職活動や就職活動をする際、「自分の適職はどんな仕事なんだろう?」と考えることはありませんか。そんな方におすすめしたいのが、ハローワークで受けられる適職診断です。
この記事では、ハローワークで受ける事が出来る適職診断の種類や受け方、ハローワークで適職診断を受けるメリット・デメリットを紹介していきます。
他にも、ハローワーク以外で受けられる適職診断についても紹介しますので、自分に合った職業をお探しの方は是非活用してみてください。
ハローワークでは様々な適職診断を利用することができます。ここでは職業性興味検査(VPI)、一般職業性検査(GATB)、職業レディネステスト(VRT)、キャリア・インサイトといった4つの適職診断について紹介していきます。
4つの適職診断について、診断の特徴、質問項目や検査の所要時間、診断でわかることを紹介していきますので、自分に合った適職診断を探してみてください。
職業性興味検査(VPI)は、アメリカの心理学者であるジョン・L・ホランド氏が開発した心理検査です。
160個の職業名に関する質問に答えることで6つの興味領域(現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的)に対する興味の程度と、5つの傾向尺度(自己統制、男性・女性、地位志向、稀有反応、黙従反応)を知ることができます。
対象者は18歳以上で、所要時間は採点時間を含めて15分~20分程度になります。興味領域や傾向がわかるため、自分の趣向を活かしながら能力を発揮できる仕事が知りたいという方におすすめです。
一般職業性検査(GATB)は、1944年にアメリカで開発された検査です。
検査では、多くの仕事で必要となる能力のなかで、特に代表的な「適性能(知的能力、言語能力、数理能力、書的知覚、空間判断力、形態知覚、運動共応、指先の器用さ、手腕の器用さ)」の9つの項目について、特徴を把握できます。
対象者は13歳~45歳程度の成人で、所要時間は紙筆検査が45分~50分程度、器具検査が12分~15分程度になります。
自分の適性について、仕事について必要な能力を元に把握できるため、得意なことや苦手なことをしって仕事探しをしたいという方におすすめです。
職業レディネステスト(VRT)は、職業に対する準備度を知ることができるテストです。
6つの興味領域(現実的、研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的)、興味の程度と自信、基礎的志向性(対情報、対人、対物)を知ることができます。
対象者は13歳~17歳(場合によっては18歳~23歳も可)といった若者世代で、所要時間は採点時間を含め1時間程度になります。
興味領域だけでなくその領域にどの程度興味や自信があるかに加え、基礎的志向性も知ることが出来るため、表面的には表れていない仕事への興味を知りたいという方におすすめです。
キャリア・インサイトは、独立行政法人労働政策研究・研修機構が開発したシステムです。
このシステムはキャリアガイダンスシステムと呼ばれ、コンピュータを使いながら、職業選択に役立つ適正評価、適正に合致した職業リストの参照、職業情報の検索、キャリアプランニング等を実施することが出来ます。
検査は、ECコースとMCコースの2つのコースがあり、どちらのコースもキャリアガイダンスシステムに則った検査を行うことが出来ます。
ECコースの対象者は、18歳~34歳程度で職業経験がない、もしくは比較的短期間の若年求職者になります。MCコースの対象者は、35歳~69歳程度の職業経験が豊富な人です。
キャリアプランも含め、自分にとって適性のある職業を照会してくれるため、仕事への手がかりがなく、どうすればいいのかわからないといった方におすすめです。
適職診断の受け方は、ハローワークによってそれぞれ異なります。
基本的な流れとして、求職者登録をした後、申し込み・予約を行ってから受ける形になっています。申し込み・予約は、ハローワークに出向いて行うか、インターネットから行うことができます。
決まった時間に開放しているハローワークもあるなど、様々な形態があり、受ける事が出来るテストにも違いがあるので、診断を受けたい場合は、まず最寄りのハローワークに確認してみることをお勧めします。
適職診断は、インターネットをはじめ様々な場所で受けることができますが、特にハローワークで受けることのメリットを紹介します。主なメリットは下記の3つです。
ハローワークで適職診断を受ける事で得られるメリットについて、一つずつ解説していきます。
ハローワークでは、通常有料となるような診断でも無料で受けることができます。適職診断だけでなく、職業訓練や求人票の案内など様々なサポートも共に無料で受けることが出来るため、求職活動をする際に役立てることができます。
多くのハローワークでは、適職診断に合わせて職業相談も行っており、適職診断後アドバイスを受けることができます。受け取ったアドバイスを基に、自分に合った職業を探してみるといいでしょう。
適職診断は、正しい形で診断を受けなくては、正確な結果を得られない場合があります。ハローワークでは公式のテストを採用しており、サポートを受けながら正確な診断を受けることが出来ます。より精度が高い診断を受けたいという場合は、ハローワークでの診断がおすすめです。
ハローワークで診断を受けるメリットを紹介してきましたが、少なからずデメリットも存在します。以下の点には注意しましょう。
3つのデメリットについて、それぞれ解説していきます。
ハローワークによっては、予約が必要になるため自身の好きなタイミングに診断を受けることができません。予約を行うには、直接ハローワークに出向いて手続きを行うか、インターネットから手続きを行う必要があります。
ハローワークによっては、セミナー形式などになっており面談と一緒に受けなくてはいけない場合があります。診断は一人で受けたい、診断だけを利用したい場合は、あらかじめ診断をどういった形式で受けられるかを確認しておくといいでしょう。
全てのハローワークで診断が受けられる訳ではなく、場所によっては実施していなかったり、一部の検査しか受けられない可能性があります。
予約を行う前に電話や受付で確認をとりましょう。最寄りのハローワークに受けたい診断がない場合は、インターネットで別のハローワークの診断を受けられないかを問い合わせてみるといいでしょう。
ハローワークによっては、求職登録をしているとネットから診断を受けることが可能です。
厚生労働省のサイト「job tag」を利用すれば、無料で「職業興味検査」「価値観検査」「職業適性テスト(Gテスト)」を受けることができます。
job tagとは、様々な職業の仕事の内容や就業するまでのルート、労働条件や求められるスキル・知識などをまとめている厚生労働省発の職業情報提供サイトになります。
job tagを利用することで、適職診断だけでなくしごと能力プロフィールの作成やキャリア分析など、求職活動に役立つ様々な機能を利用することができます。
ここまではハローワークの適職診断について解説してきましたが、他にもハローワークにはない魅力を持ったおすすめできる適職診断を3つほどご紹介します。
適職診断NAVIは、無料かつ登録なしで診断が可能です。性格、キャリア志向性、行動特性から適職を表示します。豊富な診断結果で自身の特徴を表示し、いつでも診断結果を確認することができます。
自分の強みや弱みを確認したい、向いている職業を発見したいという方におすすめです。
ジョブリシャス診断では、アンケート調査から得られたデータと20問の心理テストで性格を客観的に分析し、27のジョブタイプ別に自身の適職を調べることができます。
「基本的なシゴト性格」「シゴトでの強み・弱み」、「ストレスを感じる一言」、「本領発揮できる職種」など、自分のタイプを様々な角度から知ることができます。
エニアグラム診断では、18個の質問に答えるだけで自身の性格や適職がわかります。「基本的な性格」や「強みや弱み」、「仕事のスタイルの特徴」、「力を発揮できる仕事」などのタイプ別の特徴を持っていて、それぞれの相互関係を図式化した幾何学図形にして表示します。
自身の性格や価値観などを客観的に見つめることができるので、自己分析に役立ちます。自身の特性をしり、求職活動に活用していきましょう。
Q.ハローワークの適職診断は無料?
A.基本的に無料ですが、各ハローワークによって異なります。お近くのハローワークで確認してみてください。
Q.ハローワークにはどんな適職診断がある?
A.職業性興味検査(VPI) 、一般職業適性検査(GATB)、VRT(職業レディネス・テスト)、キャリアインサイトの4つを受けることができます。こちらも各ハローワークで受けることが出来る診断が違うので、確認の上申し込みをしましょう。
Q.診断を受けるには予約が必要?
A.予約が必要な場合と不要な場合があります。
Q.ネットから受けられる?
A.job tagのサイトからのみ、無料で適職診断を受けることが可能です。
今回は、ハローワークで受けられる適職診断や診断の特徴、診断を受ける流れについて解説しました。
適職診断を行うことで、自分の強みや弱み、どんな仕事が向いているか等の自分ではわからないような事を客観視することが出来るので、求職活動、転職活動中の方は是非活用してみてください。
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